日帰りで京都に行きました。
遠征デス。
毎年恒例なのですが、あるおじいさまがたの同期生(みんな82歳!)の集いです。
近畿地区定期総会で、おじいさん合唱団のお供で行って参りました。
総会→講演会→懇親会の流れで、懇親会の始めに、毎年おじいさんたちの合唱を披露するのです。
合唱の伴奏だけのつもりでしたが、1週間前にソロも頼まれ、どんなに断っても
「是非」、と懇願(?)され(汗)、リストの愛の夢を弾きました。
まったくもって拙い演奏だったのですが、「ブラボー、ありがとう」などとやさしい
言葉をいただき感動しました。
さて、毎年あるこの総会ですが、著名な方をお迎えしての講演があるのです。
わたしはそれも楽しみにしています。
おととしは、奈良の東大寺のお坊様のお話でした。
今年は、京都G大の学長さんのお話で、
「生の哲学」というタイトルがプログラムに載っており大変楽しみにしていました。
お話がはじまると、84歳であるそのお方の語り口がなかなか聞き取りにくく、
よくわからなく感じたのですが、次第に引き込まれていきました。
心に残ったのは、画家ゴーギャンが「ぼくは書き残さないといけない絵があるんだ」
と言って最後に描いた絵のお話。タイトルは、
「我々はどこから来たのか
我々は何なのか
我々はどこへ行くのか」
という絵だそうで、ボストン美術館にあるそうですが、
どんな絵なのか是非見たいのです。
それは本人曰く「あとにもさきにもこんな絵は書けない」というほどのもの。
へえー。
それから、アンリ・ベルクソンというフランスの哲学者のお話。
ベルクソンの話を通して、
言葉にしようと思ってもなかなかできない、どう説明しようにもできないことは
直感に頼ればいい。
知性を直感で表明していく。
そうすることがよいコミュニケーションをつくる。
人間の創造する力が命を継続させていく。
生きることは愛である。
などとお話されたことが印象に残りました
(言葉は残っているとしても理解はできてないがー)。
講演の最後に「80を過ぎた頃から若返っているように感じる」、ともおっしゃっられて
素敵な生き方をなさっているのだろうなと思いました。
拙いピアノを弾き終えたときに「ブラボー、ありがとう」と言ってくださったのは、
この方だったのでした。
とても嬉しい、心に感じる出来事でした。
すっかりファンになってしまって、懇親会の途中で退席されるときに
感謝の気持ちを表しましたら、なんともいえない笑顔で嬉しいことばをかけてくださいました。
さて、素敵な時間を過ごしたあと(緊張もしたが)はせっかくの京都なので
東寺と、いちどは行ってみたかった錦市場に行き、帰路につきました。
5月の京都は緑がキラキラしていて素敵でした。
なんだかんだここのところ京都に毎年行っている感じがします。
何度来てもいいところだなあと思いましたしまた来ようとも思いましたし。
今度来たら、今日一緒に行ったおじいさんたちのことを思い出すのだろうなと思いましたし。
いい思い出を抱えながら生きていくことができるわたしってなんて幸せものなのだと
心が震えました。
すっかり元気になって帰ってきました。
楽しい一日でした♪
写真
1 片道切符(いつ帰るかわからんもん)
2 富士山の頭 早朝、遠くまでハッキリクッキリ見えていたのに近くによったら雲がモクモクと…
3 奈良がわたしを呼んでいるー
4、5 駅弁。誘惑にまけてアルコールを買って乗り込めばよかったと本気で思う。
まわりの席から出張帰りのおじさんやおにいさんがプシュって缶ビールをあける音が
聞こえてさー(涙)